ブラックオーバープリント(スミノセ)について
カラー印刷は4色(C、M、Y、K)のインクを使って印刷しますが、印刷時にインクの色ごとに刷版を作り、
4版のインクを刷り重ねることでカラー印刷が行われます。
その際に、4色の4版の位置が少しズレたり、紙が伸縮することで異なるオブジェクトの色の境界に隙間ができ、
紙の白が見えてしまうことがあります。これを一般に「版ズレ」と言います。
「版ズレ」を防ぐ為に、黒の100%で作成された文字やオブジェクトなどのベクトルデータ部分は、
「ブラックオーバープリント」という処理を致します。
「ブラックオーバープリント」は、背面に配置しているオブジェクトの上にある黒を重ねて印刷します。
版ズレ対策を行っているブラックオーバープリントですが、広い範囲になると下地に色がある部分と色が無い部分の
色の濃さに差が出てしまい、下地が透けているように見えてしまい目立つ場合がございます。
下地が透けるブラックオーバープリントを防ぐには
・黒の濃度を100%のままで、シアンを1%プラスする。
・黒の濃度を99%にする。
・リッチブラック(弊社では、シアン40%・黒100%)にする。
リッチブラックにされますと、黒100%の黒より深味のある黒になりますが、
細かい文字や線では、版ズレが起きやすいので黒100%のみで作成してください。
リッチブラック、レジストレーションのようにCMYK全てに100%の設定や合計250%を超える濃度の場合は、
濃度がかなり濃いので印刷のインクは乾きが悪くなります。
乾いてないインキは重なっている紙の裏に付着(裏付き)の原因になりやすいです。
オーバープリント設定の確認をする方法
オーバープリント設定は通常のプレビュー状態では確認することができません。
「表示」→「オーバープリントプレビュー」でご確認ください。
もう一度「オーバープリントプレビュー」を選択すると、通常のプレビューに戻ります。