領収書やその他の伝票作成ワンポイントアドバイス
ここで紹介するワンポイントアドバイスは、領収書、請求書、見積書等伝票作成の際に、少しでも印刷経費節減を目指しておられるお客様に有効なアドバイスです。でも、せっかくのアドバイスが伝票の使い勝手を悪くしたり、業務遂行の効率を悪くしたら意味がありません。伝票を利用する際に不便や不都合を生じない経費節減が可能なアドバイスを紹介します。しかし、余り予算削減にこだわらいで、自分好みの便利さ、使い勝手優先のお客様には、その限りでないかも知れません。
2枚複写の領収書、請求書、見積書等を作成する場合に、2枚目はお客様に渡す「領収書」というタイトルですが、タイトル以外の文章が1・2枚目とも同じでも、一枚目に「領収書(控え)」というタイトルになっていると版が2版になります。印刷費は2版の印刷料金になります。一方、(控え)の文字がなくて、1・2枚目の文章が同じであれば、1版になり印刷費も安くなります。
1枚目に(控え)の文字が入っていると2版になります。 (拡大)
針打ちミシン入り製本の場合は、2枚目を切り離した後、1枚目の控えはそのまま冊子に綴じたまま残りますので、(控え)の文字は、あってもなくても不便はないのではないでしょうか。また、セパレート式伝票、天ノリ製本の伝票でも1枚目の保管次第では、(控え)の文字は必要ないかもしれません。3枚~4枚複写の場合でも同じことが言えます。
2枚複写、3枚複写等の領収書、請求書、見積書等伝票作成で、例えば、1枚目は黒のインク、2枚目は緑のインク、三枚目は赤のインク等と色を変えて印刷してある伝票を見受けます。色で伝票の内容を判別できて、とても便利な一面があります。
(1枚目)インク 群青 (2枚目)インク 赤 2枚目の紙をクリーム色の紙
しかし、印刷機には、通常最もよく使うインクの色の黒や赤のインクがセットされていますので、ここに指定色の緑を印刷するとなると、印刷機に乗っているインキを洗浄し他の色をセットし直さなくてはなりません。次から次に納期のない仕事が押している場合などは、印刷機の色変えは、時間のロスにもなり、また印刷のセット料が発生します。
一方、印刷の色を変えないで、1枚目白の紙、2枚目ピンクの紙、3枚目ブルーの紙等と紙の色を変えることで、インクの色を変えるのと同じように伝票の内容が判別できて便利さが保てます。紙の色を変える場合は、印刷機の再セットが何もないために、セット料金は発生せずに、紙の色違いの料金も印刷のセット料金よりは、軽微なものですみます。(プリントフェスタは、紙の色変え料金は、同じ厚さの場合は、料金同額を実施中です。)。伝票の内容が判別しやすいように、それぞれの複写のインクの色を変えるのではなく、紙の色を変えことをお勧めます。
印刷色は、墨(黒)一色で、紙の色で色分けするのが、料金は安い。
領収書、請求書、見積書等の伝票 作成をする際に、例えば領収書の作成で、(控え)を冊子本体から切り離さずに保管するか、切り離してひも綴じ等をして保管するか、によって製本の形式も変わります。
冊子本体から切り離さない場合は、針綴じミシン(2枚目以降)加工製本になりますし、(控え)を冊子本体から切り離して保管する場合は、天ノリ製本にした方が印刷料金も安くなります。天ノリ製本は、針打ち、ミシン加工の作業が不要なために印刷価格も断然安くなります。
(左写真)天ノリ製本(上部をノリで仮付けしてあります) (右写真)針打ちミシン加工製本(針綴じがしてあり2枚目以降のミシン目で切り離します)
こうした製本行程の費用を踏まえて、領収書、請求書、見積書等の伝票 作成をする際には、伝票の(控え)をどのような形で保管するかによって、製本形式を選ぶことが大切です。
(ご注意)
伝票作成の製本形式を選ぶ際に、最も悪いのは1枚目を含めたオールミシン加工です。1枚目から全て切り離しの場合は、天ノリ製本と役割は同じですから加工料金だけが高くつく結果になります。
折り返し式の下敷きは、特に領収書作成や現場で記入するような伝票に多いのですが、下敷きが冊子に固定されて、伝票を書いて置き忘れたり紛失をすることもなくとても便利です。
(写真左) 折り返し式下敷き (写真右) 差し込み式下敷き
でも、どうしても印刷経費を削減しなければならないとすれば、差し込み式の下敷きに変えて、そんな
に不便するものではありません。たまたま文房具屋さんで購入した伝票をそのまま模してオリジナルを作成
する場合などは、ついつい割高のまま伝票を作成し続けているケースも見受けられます。折り返し式の下敷き
は、多少なりとも伝票の印刷費を割高にしていますので、見直す機会かもしれません。
領収書等を作成する際に、表紙に「領収書」「請求書」「見積書」等とタイトルを印刷 されるお客様もお見受します。同じ規格の伝票類が多く、しかも印刷の冊数が多い場合は、自分でタイトルを書く手間が省けますので、タイトルを印刷すること は、ある意味で経済的かもしれません。
しかし、例えば「領収書」の場合に、他に同じような規格の伝票はなく、印刷の冊数も100冊程度以内であれば、表紙にタイトルを印刷する必要はないかもしれません。表紙のタイトルが短くても版を作製して、一版として印刷しますので料金が加算されます。
伝票の管理を一工夫して、仕事の効率を悪くしないようにすれば、印刷費の削減の一法かも知れません。
表紙印刷も1版の料金がかかります。